PILOT
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ドクターヘリパイロットの役割は、患者さんのもとへいち早く医療関係者を送り届けるために、ヘリコプターを安全かつ迅速に飛行させることです。ドクターヘリは、出動要請が入ってから約5分で離陸します。安全かつスムーズに出動するため、待機中も機体の状態や当日の気象状況を確認し、常に出動に備えています。また、静岡県東部では500か所以上の離着陸場が選定されています。その中には病院の屋上や学校のグラウンドなど、市街地のポイントも多く含まれています。そのため、騒音やダウンウォッシュ(ヘリコプターが発生させる吹き下ろしの強風)の影響を最小限に抑えることが求められます。目的地までの飛行高度やルート、着陸場への進入角度や進入方向を工夫し、ドクターヘリの運航による二次被害を防ぐよう努めています。
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ヘルメット
ヘリコプターに搭乗する際に着用します。頭部を保護する役割に加え、機内のエンジン音など大きな騒音下でも会話ができるよう、マイクおよびスピーカーが搭載されています。
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航空図
航空図は飛行に欠かせないアイテムです。飛行場や管制圏、自衛隊の訓練空域、無線交信のための周波数などの情報が記載されており、飛行前の確認や飛行中の再確認に活用します。
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IP無線機
医療クルーや運航クルー、その他の関係者(事務員など)同士の意思疎通を図るために使用します。個別通話はもちろん、設定された複数の相手と同時に会話することも可能です。トランシーバーのように関係者へ一斉送信ができるため、迅速な情報共有が求められる場面で役立ちます。出動要請連絡(ホットライン)入電時には、この無線機が重要な役割を果たします。